「わたしの美しい庭」を読んで。

わたしの美しい庭(凪良ゆう)

登場人物が面白かったです。

小学生の百音(もね)統理(とうり)は一緒に住んでいるが、血のつながりがない。

同じマンションに住んでいるトランスジェンダーの路有(ろう)は朝になると遊びに来て一緒に朝ごはんを食べている。

そして、そのマンションの屋上には小さい神社(御建神社)があり、「断ち物の神さま」が祀られていて、悪いご縁を断ち切ってくれるという。

そして「いろんなもの」が心に絡んでしまった人がやってくるという物語です。

高校生の時に初恋の人(坂口くん)を事故で亡くしてしまい、その想いが捨てられないまま30歳を過ぎてしまった女性 桃子

ブラック企業で働いた挙句、うつ病になって実家に戻っている(坂口くん)の弟の基(もと)

この5人が絡んで物語りは進んでいきます。

神社のある屋上はお花がいっぱい咲いていて、まるで庭園のようで、近所の主婦の憩いの場所にもなっているようで、断ちたいものがある人は、形代(かたしろ)という両手を広げた人の形をした白い紙に、それを書いて祠の横に設置されているお祓い箱に形代をいれると、縁を切ってくれるらしいです。

すべてを断ち切る強い神様なので、夫婦や恋人たちはお参りじてはいけないそうです。

不倫を成就したいというのはダメだけど、パワハラ、モラハラ、DVなどの縁は切ってくれたら嬉しいですね(^O^)

百音は統理の元妻が再婚した人との間にできた子で、事故で亡くなった後、統理が引き取って暮らしていますが、彼も桃子と同じように元妻がまだ好きなんですね。

人の想いって時間が解決してくれるものでは必ずしもないと思うし、いろんな後悔も含めてずっと残ることもアリだと思っています。

それは無理やり断ち切らなくてもいいと思っているし、過去を含めての今ですもんね。

もし私が御建神社にお参りして、何を断ち切りたいか?と考えると、

ユーモアを真面に受け取ってしまう、こじれた性格。。。

感情と理論が入り混じった、ややこしい性格。。。

人の目を気にしてしまう、めんどくさい性格

性格ばっかり、いろいろあるなぁ~ (ーー;)

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凪良ゆう、さんの作品は初めて読みましたが、面白かったです!感情移入してしまいました。

『流浪の月』という作品で、2020年本屋大賞を受賞したそうなので、これもぜひ!読みたいです(^O^)